はじめに

最初に「当ブログの注意点」をよく御覧ください。

2016年8月18日木曜日

SPIDDMは治る?!症例報告

今回は
SPIDDMが治った症例
について。



SPIDDMについては以前の投稿をご参照ください。




SPIDDMはザックリ言うと、
「今は2型糖尿病の状態だけど
将来的に1型になりそうだよ」
というものです。



SPIDDMは、
従来型の食事療法と治療では
実際に1型糖尿病になり
自分の膵臓からはインスリンが出なくなり、
インスリンを打っていないと
死んでしまう状態になります。



そして、1型糖尿病になり
膵臓のβ細胞がなくなるとともに
GAD抗体も陰性化する
というのが従来型の流れです。




今までは
SPIDDMになったら
必ず1型糖尿病になる
的に思われていました。




ですので、通常の専門医外来を受診すると
SPIDDMな時点で
「そのうち1型になるから
今のうちからインスリンを打っておきましょう」
速攻でインスリンを導入される例が
あるくらいです。






今回は逆に

膵臓のβ細胞が死滅して
GAD抗体が陰性化するのではなく、
糖尿病が改善して
GAD抗体が陰性化する症例です。





これは
SPIDDMは、通常の2型糖尿病へ
改善することは可能な事もあるよ
という事を示す症例です。






では、症例です。




初診時に採血して
GAD抗体が1.8と陽性。(基準値 1.5未満)



この時は私も「従来型」の治療でしたので
ジャヌビア(糖尿病薬)、
クレストール(スタチン=コレステロール低下薬)、
ゼチーア(コレステロール低下薬)、
ロトリガ(DHAとEPAの製剤=血液サラサラ)、
レザルタス(降圧剤)
を処方。


HbA1cは7%前後で経過。



で、受診開始8ヶ月後より
糖質オフの指導開始





受診開始9ヶ月後に
GAD抗体を再検。

この時はまだ糖質オフを
少し開始(1〜2食は主食抜き)した程度。



で、GAD抗体の結果は
GAD抗体 3.2に上昇!
(前回 1.8)




がっつり上がっています!!




つまり、
従来型の治療では
SPIDDMがどんどん進む
というのが分かるかと思います。




糖質オフの食事が徹底し、
受診開始1年6ヶ月後より
インスリン・オフ治療開始
この頃にはHbA1cは5〜6%程度。


具体的には
オングリザ5mgのみになっていたのを
メタクトHDとルセフィ2.5mgへ変更。




そしてインスリン・オフ治療と
糖質オフで経過し、
HbA1cは5台半ばで安定。





受診開始より2年10ヶ月後、
久々にGAD抗体を再検したところ

なんと陰性!



この頃には内服はカナグルのみ。
(カナグルはSGLT2阻害薬という糖尿病薬)


体重は初診時より8kg減少



さらには、
降圧剤も
コレステロール薬も
終了済み


カナグル1剤のみ。





この症例では
従来型で一旦はGAD抗体が増加しましたが
糖質オフを開始し糖尿病が改善。


さらにインスリン・オフ治療に切り替え
ついにGAD抗体が陰性化した
というドラマティックな流れがありました。




他にもHbA1cが改善しつつ、
GAD抗体の陰性化をみた症例があります。



という事で、SPIDDMは治る、という症例についてでした。

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