はじめに

最初に「当ブログの注意点」をよく御覧ください。
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2015年11月23日月曜日

糖尿病診療の流れ

今回は糖尿病診療の流れです。





<初診時>

~検査~

・HbA1c高値なら、当然、即日入院を勧める。

・経過を診て、GAD抗体を測る
(2型の経過をとっていてもGAD抗体陽性の場合がかなりあり。この場合、経過途中で1型発症のリスクがあり)

・高LDL血症の方には、「LDLコレステロールを悪玉と呼ぶのは日本のみ」という事を説明する。

・中性脂肪は糖質摂取で上がる場合が問題という事を説明する。

・LDLとTGの数値だけで治療するのではなく、CUS・ABIで実際を検査していく旨を説明する。

血中インスリンと、血中ケトン体を測定する。




~食事~


食事療法(蛋白脂質食=PF食、PFD)をしっかり話す。
別紙説明書を渡す)


サビる(酸化)、コゲる(糖化)の説明をする。


・植物性より動物性の方が良い事を説明する(身につきやすい、トランス脂肪酸がない)。


・糖質の害について説明する(認知症、肥満・メタボ、脂肪肝、癌、白内障、骨粗鬆症、変形性関節症、関節炎、膠原病、アトピー、喘息、アレルギー性鼻炎・花粉症、舌苔、齲蝕歯、低HDL、高TG、動脈硬化、血圧上昇、食後の眠気、空腹感、不眠・うつなど)。


血糖値を上げるのは糖質のみ、糖質さえ摂取しなければ血糖値の上昇は防げる事を説明する。

・蛋白質と脂質はたっぷり摂るように説明する(糖質制限開始時には脂質代謝が抑制されており、糖質をひかえると空腹感が強い。空腹時にはしっかり食べる)。

・必要であれば、栄養指導を入れる(初回時にできなければ、再診時、または予約へ)。




~薬剤~

・2型糖尿病はインスリン皮下注射の終了を目指す。1型ではほとんど持効型のみにするのが目標。


・インスリン分泌を減らす薬剤を使う。(α-GI、ピオグリタゾン、メトホルミン、SGLT2阻害薬)
インスリン・オフ療法



・インスリン分泌を促進する薬剤について説明する。(SU剤、DPP4阻害薬)
DPP4阻害薬など




・インスリン自己注射を多量にしている場合は、一旦STPにてインスリン終了を先に行う。以後、食事療法を毎回指導し、インスリン分泌抑制薬へ順次、変更していく。
SPT




・インスリンの害について説明する(癌、アルツハイマー型認知症、腎障害、眼底出血、肥満、低血糖と過食。特に、インスリン皮下注やSU剤・DPP4阻害薬を使っていると、血糖コントロールが良くても眼底出血や腎障害のリスクがある事を説明する。)。
神戸講演会の第2部「糖質」を。




・スタチンで糖尿病リスクが増大する事を説明する。
→江部先生のブログ
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3372.html


~他院紹介~

・眼科と歯科の受診を勧める。特に眼科受診は必須





<再診以降>

~検査~

GAD抗体陽性の場合は、食事療法を厳格に指導する。
SPIDDM参照。




・各種説明が一段落した時点で、検査を入れる。
腹部エコー、CVR-R、ABI、頸動脈エコーの4種。
年1回は、フォローアップする。
プラークが強ければ、ABIと頸動脈エコーは半年に1回。



・頸動脈エコーにてプラークが多ければEPAを開始する。スタチン、フィブラートなどは処方しない。



~食事~

・栄養指導を入れる。

・食事療法がしっかりできていたら、血中ケトン体を測定する。

・食事がいつまでもきっちりできず、糖尿病の増悪があれば、入院を勧める。



~薬剤~

・必要に応じて、α-GIを増量していく。ボグリボースの方が腹部症状は少ないが、セイブルよりは弱い。血糖値が高ければセイブルへ。腹部膨満に注意。

・必要に応じて、メトホルミンを増量していく。下痢、口内甘味、倦怠感、食思不振、乳酸アシドーシスに注意。高齢では更に注意。

ピオグリタゾンは以前は使っていたが、心不全・浮腫・体重減少のため現在はほぼ処方せず。

SGLT2阻害薬は、尿路感染症、陰部白癬、体重減少、脱水による有害事象に注意。やめられる場合は早めに終了する。


以上、糖尿病診療の大まかな流れでした。



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