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2015年7月12日日曜日

医療不信的な?!

今回は医療不信的な事について取り上げます。




古い治療の犠牲?


糖質制限をしている方の中などでは、このテーマ、やはり度々話題に上がります。
この方々の気持ちは痛い程、分かります。



私も日々診療していて、他での治療を見ると非常に歯がゆい事があります。
糖質制限しかり、湿潤療法しかり。



未だに長時間強力に血糖値を下げ続ける「SU剤」、さらに時には第二世代のSU剤(今は第三世代のSU剤があり通常は第三世代のSU剤を使います)が投与され低血糖になっています。

SU剤は私もまだ処方することがありますが、独居で認知症があり、内服がきちんとできず、ヘルパーさんなどで1日1回しか見守ってもらえない、そしてどんどん高血糖になる、などの場合に限ります。




湿潤療法においても同様です。
今もゲーベンやカデックスなどで処置されて、褥瘡や傷が深くなっている患者さんを見かけます。
大病院の専門科でも、未だにこれらの軟膏で傷が深くなり、痛みに苦しんでいる方々がおられます。




分かります。よく分かります。



これらの患者さんが、たまたま来院されたり、遠路はるばる探して来院されます。
私もその度に悔しい思いをします。
歯痒くなります。





不必要な手術だった


そもそも、私が医師を目指したきっかけも、このような事に根ざしています。



私の祖父は肝臓癌でなくなりました。
結核の手術で輸血し、C型肝炎ウイルスに感染し、肝細胞癌となり亡くなりました。


今ではこの結核の手術は全く意味がないことが分かっています。
結核は抗結核薬で治します。


ですが、当時はこの手術で結核が治る、進行が止まる、と考えられていました。
広く一般的に行われていた手術でした。
同じ手術後の患者さんを何人も見たことがあります。



またC型肝炎ウィルスの事もよく分かっておらず、今のように充分には感染対策ができない状況でした。




当時の医師も結核を治そうと手術をしてくれ、貧血を治そうと輸血をしてくれたのです。


誰も悪くないのです。 




当時はそれが常識でした。
しかし、結果は祖父の死です。




このように「良かれ」と思ってしているのに、結果として「良くない」という事を、私は

善意不善

と呼んでいます。




その祖父に起こった善意の不善こそが、私の医師を目指した原点です。


その時、何もできなかった自分の無力さが、本当に悔しくてたまりませんでした。
祖父を亡くした後も「何もできなくてごめんなさい」と何度も思いました。


ですから、
もう目の前の人に何もできずに、悔しい思いをするのは御免です




誰もがベストを尽くしています。 


特定の誰かを責めても、敵を作るだけです
何も良くなりません。



何かを良くしたいなら、変えるべきは仕組みです。



以上、医療不信的な事などについて、でした。





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