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2015年7月1日水曜日

医師と薬と利潤追求

今回は医師と利潤追求について。





よくこんな声を耳にします。

薬をこんなに出して、そんなに儲けたいのか。



そういう医師も確かにいるでしょう。

その、裏面を解説します。


まず、保険診療メインの場合。

お金や経営については、勤務医の場合は、ほとんど考えていません。
大学病院や大病院の医師は、勤務医です。


勤務医は医療の事ばかり考えています
皆さんが思っている以上に、医療のことばかり考えています。
病院の経営や、儲けなどはほとんど考えていません。
病院を儲けさせても、給与は一定です。


開業医なら経営を考えます。
その開業医でも薬をたくさん出すのは、儲けにはつながりません。

医療機関は処方箋を出すだけです。
医師が薬をたくさん処方した場合、儲かるのはその医師ではなく、薬局と製薬会社です


繰り返します。
薬をたくさん出しても医師は儲かりません
良かれと思って処方しています。


たとえば、、薬の数は7種類以上になると、むしろ保険点数が減ります(収益が減る)
なので、医業収益を考えるなら通常は保険点数を考えたら6剤までにします。


逆に、通院回数は増えた方が保険点数は良いです。
特に月2回までは保険点数が良いです。
開業医は考える事です。勤務医は考えません。
小規模事業主(開業医)とサラリーマン(勤務医)の違いです。

症状が落ち着いていても2週間処方ばっかり、という場合はこれに当たります。
とはいえ、通常の真面目な医療機関なら、これも必要があって2週間処方という事が多いです。

内服をきちんとできない、一見落ち着いているようだけど実はそうではない、薬の副作用をきちんとチェックしたい。色々な理由で2週間処方となります。
誠実な医師なら、儲けのために2週間処方することはありません。


他にも色々と細かい決まりはありますが(地域包括関連など)、基本はコレです。





こういう声もよく聞きます。

薬を1回で1つしか変えてくれない


1受診、1剤変更は安全性重視だからです。


複数の薬剤を一気に変えると不都合があった時に何が原因だか分かりにくくなります。
だから、次の外来まで1剤の変更にとどめるのが普通です。

2ヶ月処方なら、次の2ヶ月後の外来までは1剤しか変更しないのが普通、という事です。

今、数値が正常でも「たった1剤の変更」で、色々異常になることはよくあります。
私もよく経験します。


ですので1受診・1剤変更とてもポピュラーな方針です。
安全性重視です。慎重派です。
そして、こちらが大勢派です。



逆に、私は速攻でガンガン変える派です。
3つも4つも余裕で変えます。
糖尿病薬も一気にゼロとか普通です。

私が異端です。結果を早く求めるためです
インスリン50単位を初回の外来で終了する程です。患者さんが、呆気にとられます。
不都合が起きても、どの変更でなるか予想できるから、こういう事ができます。


これは、どちらも、良し悪しです。
どちらも、メリットもデメリットもあります
メリットは結果が早いこと。
デメリットは副作用が出た時に対処しづらかったり、原因が分かりづらかったりする事です。

ですので、自分がどんな医師を選ぶか、という事です。


考え方はそれぞれ違っていて良いのです。
大切なのは自分が何を選ぶか、です。



糖質制限でよくなったので薬をやめたい


こちらは、また少し事情が変わってきます。
たとえば、糖質制限したことで糖尿病がすごい良くなっている。
もう薬をバシッとやめたい。

そういう場合、医師が糖質制限を知らないと、なぜそんなに良くなるか理解できません

理解不能なので、薬を減らしたら、一気に悪くなるのでは?と思う訳です。



ですので、私は糖質制限をしている方には、糖質制限に理解のある医師にかかる様に勧めています。治療が全然違います

信頼できそうな医療機関はこちらを参考にしてください。
まだ少ないので、載っていない場合はGoogleなどで検索を。

「病院どこ行く?」






保険診療ではなく自由診療がメインの医療機関の場合

こちらは基本的に利潤追求型が多いです。
当然です
保険でカバーされているのは「病気」についてです。
必要不可欠な方面なので保険が効きます。

自由診療となっている分野は違います。
病気というよりも、プラスアルファの健康や美容といった方面です。
また最先端の医療も自由診療となります。
最先端のため、しっかり効くかどうかの保証があまりないからです。

当然、保険も効きませんので、金額は高くなります。
保険が効く場合3割の金額が自己負担となりますが、自由診療では10割負担のため、単純に3倍以上の値段となります。

自由診療がメインの医療機関に通う方は、それを承知で受診していると思います。

自由診療がメインの医療機関には、医療機関にかかるという感じよりは美容と健康の高級店に行くというイメージの方が良いかもしれません。


以上、医師と薬と利潤追求でした。





2 件のコメント:

  1. 薬局の勤務薬剤師です。
    本当に先生のおっしゃるとおりかと思います。

    便乗して私の気持ちを書いてみると

    勤務薬剤師も、薬が多ければ儲かるなどと考えたことはありません。
    なぜならば、そもそも処方してるのは医師なので勝手に増やせませんし
    経営者ではないので、重い処方が来ても、過誤のリスクが上がるうえに待ち時間が増え、患者様は怒る一方でうれしくありません。

    患者様のニーズに合った対応をし、よいアドバイスができたら、ご家族の処方せんも持ってきてくれます。
    その方が楽で儲かる気がします

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  2. 勤務薬剤師さんについても、勤務医と似た状況があるかと思います。患者さんの事を一生懸命考える方も多いと感じます。

    誠実な薬剤師さんには、いつも助けられています。

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