はじめに

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2015年6月12日金曜日

食後も満たされない?

糖質制限をしていると
「食べても満たされない」
「食べた気がしない」
というのは外来の患者さんにもよくある事です。



外来で糖質制限をしていると毎週のように言われます。

ラカントも甘さが足りないと言われる事もあります。


なぜ糖質制限食は食後に満たされないか?





糖質制限では蛋白質と脂質を摂ります。
すると食後の高血糖が起こりません。


つまり「あの満ち足りた感じ」が来ないのは、

食後にも血糖値が上がらないからです。



いつもは糖質いっぱいの食べ物を摂取して、血糖値が上がって「満たされた」となるのですが、糖質制限食ではいつまでも血糖値は上がりません。なので食べ足りないという感じがします。

食後の高血糖は、それ自体がリスクですし、その後に高インスリン血症も起きますので臓器障害なども起きます。食後高血糖は良いことはないのです。つまり、「あの満たされた感じ」は来ないのが正常なのです。


糖質制限では満腹感が違うのです。



私も初めの頃は経験しました。「あれ?おかしいな?」とさらに食べていました。

これはしばらくすれば慣れます。
「ああ、これが血糖値が上がらない時の満腹感なんだ」
と、自然に気づくようになります。


最初は無理に我慢せずに蛋白質と脂質の量は制限しなくて良いと思います。

蛋白質・脂質についてはガッツリ食べて良いです。


我慢して摂取量も制限するとエネルギー不足となります。
なぜなら代謝が切り替わっていないからです。
糖質漬け生活の後遺症で、脂質も蛋白質も上手にまだ使えません。


糖質いっぱいの食べ物で、インスリンが1日3回もドバドバでている状態だと、インスリンによって脂肪酸・ケトン体代謝(油を使う回路)も、糖新生(蛋白質から血糖を作る回路)も錆びついた状態になっています。

糖質制限をすることで、数週間から数ヶ月で、
「糖質代謝メインで他の回路は錆び付いている状態」
から
「脂肪酸・ケトン体代謝、糖新生のシステムがバッチリ」
の状態に切り替わります。

この切り替わりの状態では脂質の不完全燃焼が起き、ケトン体が呼気中などに発散され、体重がぐっと減る時期です。「ケトン体という本来は使えるエネルギー」を外に出しているため、その分、やせるのです。


切り替わりがある程度すると、脂肪酸・ケトン体システムが効率よく脂質を使えるようになるので空腹感がぐっと減ります。そして、無理して食べなくて良い、という事に自然に気付けます。その時まで量自体を減らすのは待ちましょう。

自分の体の代謝の切り替わりを待ってあげましょう。




でも、いつまで経ってもお腹の減りが変わりません、という方もいるかもしれません。

それでもお腹が減るのは?



1つ目は、まだまだ糖質をとっている場合です。

糖質をとれば、脂肪酸・ケトン体システムや糖新生がブロックされ、いつまでも代謝が切り替わりません。脂質を使えず、血糖値もキープしづらい状態では当然、空風感も強くなります。

摂取している糖質の量を再度、チェックしましょう。
外来で「先生、糖質控えてますよ!」という人の9割5分は、全然控えていません。
このセリフを聞くと「キタキタ!」と思うほどです。

コメは食べていないけどジュースは飲んでいた、果物は良いと思っていた、雑穀米だから良いと思っていた、ほんとうに色々です。A4説明書で懇切丁寧に説明した次の外来でこうです。

ぜひ再チェックしてみましょう。

大雑把には上記の蛋白脂質食A4説明書でチェック。

細かくは江部先生の本「食品別糖質量ハンドブック」などや、ネットで調べましょう。


2つ目は鉄分の不足です。

女性に多い状況です。貧血がなくても鉄欠乏の場合があります
かかりつけの医療機関で血清鉄、TIBC、フェリチン(貯蔵鉄)を測ってもらうと良いです。鉄欠乏自体でも異食症になります。
氷やへんな食べ物を食べたくなる、という人は鉄を測定してもらうと良いでしょう。

検査をせずに自己判断で鉄サプリや個人輸入の鉄剤を飲むと鉄過剰症になります。
絶対にやめましょう。
きちんと検査して、医師に相談しましょう。




さて、この記事の後日談ができました。
なんと、このブログ記事がマンガになりました。

「マンガになりました!」








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